校則の見直しがニュースになっている。私の子どもの頃だってヘンな校内ルールがあって、校内で社会を学ばせてもらったことが多かったようだ。
 いつの時代のどの学校にも「聖職」を地で行く先生がおられたなか、「愛のムチ」(暴力)を振り回す先生もいた。明確な理由もなく坊主頭にされたし、あれはイカン、これはダメの、でシバリまくり、先生は児童生徒を護ってくれない、裏切るのは当たり前で味方や理解者にはならないのが大人だと教えてくれた。

 ヘンな代表例が「流行歌を校内で歌ってはいけない」という指導だった。生徒は世の流行に敏感だ。歌だけではなく何でも話題に触れてマネてみたいモノだ。ところが流行歌を歌うと、映画館に行くと不良になる、というのが理由で禁じられていた。一時ビートルズの歌やカッコをマネるのは禁止、と教育委員会が文句を付けたことは有名な話しだ。でも子どもの個性はそれらのカベを乗り越えて価値観を豊かに培って行ったようだ。

 みんなで考えつくった社会のルールは護らなければいけない。しかし流行歌を含む文化芸術などの個人の選択は、先生が禁止する行為は人権無視にあたる。
 ルールはドンドン破られるから面白いのだ。そう、名曲にある作曲者の作品番号は「前科何番」を意味しているから、今でも新しいのだ。