Katsuhiro Tsubonou Official Website. Act 2001~

カテゴリー: 音楽の仕組み・構造 / MUSIC-STRUCTURE

万華譜

作品について

 図形楽譜による箏と打楽器のための作品。正方形に書かれた楽譜は,90度ずつ傾けて4回演奏され,そのたびにまるで万華鏡のようにそこに表された音の世界が変容する。どの角度からはじめてもよいし,2人の奏者のテンポも決められていない。

 しかし2人の奏者は互いに音を聴き合い,互いに反応し合って曲を進めていく。2つの歌は2つの流れのように時にはからまり合い,時には追い掛けあい,一致・不一致を繰り返しながら進んでいく。箏や打楽器の様々な技法と音色は,まるで声色を使い分けているように2人の演奏を彩っていく。

 この楽譜をもとに,多様な音色や演奏のできる楽器を選んで,楽器を使った対話を楽しんでみたい。

  坪能由紀子<音楽教育>:本作品の企画制作者(委嘱)

プログラムノートより

Constellation Ⅱ

<コンステレーションⅡ>百本の木管群とコントラバス群と打楽器群のために

71年作、同年秋に東京音楽大学で初演。72年東京・青山のホールで再演。

 演奏場所の中央にコントラバスが輪になって向き合い演奏。そこから打楽器奏者が螺旋状に拡がった位置で金属片・トライアングルなどで傍を通過する奏者と単音で応答。木管奏者(フルート・クラリネットが主で、他にオーボエやファゴットなど計約百名)が中央からゆっくり遠方に奏者が聴き合って交流出来る距離までゆっくりとした歩調で拡がり、また中央に戻ってくる約30分の音楽。コントラバスと木管群は、近い奏者と聴き合う音の反応をロングトーンの弱音で、短2°や長7°などのハウリングが起こる音により交流する。

 [ギネスブックに載りそうな演奏として]・・・公開演奏に於ける多数の警察官に追われた作品
 ホールの庭に全演奏者が集まり演奏開始。パイプオルガンの鍵盤を、両手でなで回しながら押さえたような音が庭から立ち上り、風にも流されてホールの建物からもにじみ出した・・・回りのマンションや家々の窓が開いて会場を見つめ始めた。5分も経たないうちに会場にクレームの電話と110番通報が殺到した。青山一丁目からと赤坂見附の交番から警察官が自転車で到着した。道路から公園の方にまで拡がった演奏家の音たちは不思議な世界を醸し出していた。そこにパトカーのサイレンが遠くから加わってくる。ウ〜〜〜ッというサイレンの音が演奏に加わって、ホール玄関に警視庁のパトカーが停まった。主催者と本作品の責任者を出せ、と5〜6名の警察官と主催者の押し問答になった。一歩ホールに入ると裸の女性がボディーペインティングで表現中だ。ややこしいことになるので平謝りしながら「芸術の発表です」と主催者が防波堤を築いてくれた。やがて演奏家が元の庭に戻ってきて、静かに演奏が終わった・・・騒音防止条例、道路交通法、無届けデモ行為、軽犯罪法などの違反云の疑いがあったようだが、警察官に追われながらの作品上演はかつてなかったようだ。

 

誰もが直ぐ同時に作曲家・演奏家・聴衆を楽しめる!

 ルールづくりは作曲のスタート。坪能のコンセプトから参加者のオリジナル音楽をみんなでつくり、演奏することができて、聴き合える音楽に感激!
 ☆使用楽器=オカリナ、リコーダーなど、(全部同一楽器でも、参加者が演奏出来る手持ちの楽器を寄せ集めてもいい)
 ☆演奏時間=5分程度から数十分程度を基準にするといい
 ☆演奏(音楽づくり含む)人数=十人から数十人。複数のグループと合同演奏するルールで発表すると、数百人で数時間の音楽を楽しめる
  基本の音を一つ決めて聴き合うこと。全体で一つのグループとしてつくるか、7名前後のグループで音やルールを決め、各グループが一堂に集まって全体で演奏し合うか決める。
 基本は一つの音をみんなが合わせる、そこから音をズラスなど、聴き合いながら「反応」、「即興」によって展開させていく
 ☆演奏場所=(人数によって)小学校の一つの教室〜体育館〜校庭(広場)、
森や林からお寺の境内など
 また、昼間が演奏時間とは限らない。夜でも明け方でも可

 ★スコア(演奏譜)
 各自仲間の音と更新し合える距離。1音を基準に「呼び合う」
 全体に聴き合えるような音量を基本とする
 →次第に中央に向かい、ゆっくり歩きながら、自分に近いひとと「呼応」しあう
 →自分に近いひとと出会う、すれ違う時、基音ともう一つの選択音で「歌い合う」
  相手の音にマネをする、相槌を打つなど「会話」をする
 →中央に演奏者が集まったら、参加者の多くの人びとと鳥が鳴き合うような
 「会話」をする
 →会話の最後に、全員で強音による「会話」による讃歌を歌い合い、元の場所
  にゆっくり歩みながら、一番自分に近いひとと「呼応」し合いながら帰る
  静寂が戻った時に音楽が終わる  
   ~オカリナのためのコンヴェンション〜より